2017年、カリの街は活気に満ち溢れていました。世界中から作家、出版者、批評家たちが集結し、4年に一度開催される「ブカルテ・フェスティバル」に参列していました。このイベントは単なる文学祭ではありません。コロンビア、そしてラテンアメリカ全体における現代文学の動向を浮き彫りにする、重要な文化的なプラットフォームです。
今回 …
映画史に燦然と輝く金手の賞、パルム・ドール。その栄誉を2018年に獲得したのは、イラン出身の女性監督、ハディジャ・テヘラーニによる作品、「少女たち」。この作品は、単なる映画の枠を超え、イラン社会における女性像、そして教育格差といった深刻な問題を浮き彫りにしたとして、世界的な注目を集めました。
ハディジャ・テヘラーニ監督 …
フランス史において、そして世界史においても重要な転換点となった出来事の一つが、1789年のフランス革命です。この革命は、長らく続いた絶対王政を終わりに告げ、民衆の権利を重視する新しい社会秩序の樹立を目指しました。その中心人物として、ルイ16世と対峙し、革命の推進に大きな役割を果たした人物がいます。彼こそ、フランス革命の …
19世紀半ばのロシアは、巨大な帝国でありながら深刻な社会問題を抱えていました。農奴制の存在がその根幹を成し、広大な土地を所有する貴族階級と、その土地で労働を強いられる農民階級との間に深い格差が生じていました。この不均衡は、社会不安の温床となり、改革の必要性を高めていました。
このような状況の中、アレクサンドル2世皇帝 …
16世紀初頭、ヨーロッパは激動の時代を迎えていました。ルネサンスの文化が花開き、宗教改革が始まろうとしていた中、権力争いは各国の君主を巻き込んでいました。この時代のスペインにおいて、王カルロス1世(のち神聖ローマ皇帝カール5世)は、地中海世界における支配力を強めようと、大胆な軍事行動に出ます。それが「シシリア遠征」で …
20世紀の中頃、世界は第二次世界大戦の傷跡を抱え、新しい秩序への移行期を迎えていました。植民地支配からの解放を求める動きが世界中に広がり、アジア諸国もその波に乗り始めます。1955年4月、インドネシアの首都ジャカルタで開催された「バンドン会議」は、この時代の転換点を象徴する歴史的出来事でした。
この会議には29ヶ国の代 …
19世紀末の東南アジアは、植民地支配の波にさらされつつありました。イギリス、フランス、オランダといったヨーロッパ列強が、勢力圏を広げようと競い合っていたのです。この激動の時代、タイ(当時の名称は暹羅)もまた、独立を維持するために様々な試練に直面していました。そして1893年、王政と民衆の対立が激化し、「1893年革命」 …
現代のエジプトは、古代文明の遺跡と近代的な都市が共存する、魅力的で複雑な国です。その歴史は、ファラオの壮大な支配から、植民地支配、そして現在に至るまで、数々の転換期を経験してきました。2019年、エジプトでは再び大きな変化が訪れました。若者たちの怒りが爆発し、街を揺るがした抗議運動が発生しました。この歴史的出来事の中心 …
2019年のラグビーワールドカップで、南アフリカのスプリングボクスがニュージーランドを破り、3大会ぶりとなる優勝を果たしました。この歴史的な勝利は、単なるスポーツイベントの枠を超えて、国民全体に希望と変化をもたらし、人種隔離政策「アパルトヘイト」の影から抜け出そうとする南アフリカの奮闘を象徴する出来事として記憶されてい …
18世紀後半、フランスは社会構造の不平等や経済危機に苦しんでいた。絶対王政による支配と特権階級の横暴に国民は憤りを感じ、自由と平等を求める声が高まっていた。そしてついに1789年、バスティーユ牢獄襲撃をきっかけにフランス革命が勃発する。この革命は、ヨーロッパ史に大きな転換をもたらす出来事となるが、その過程には光と影が交 …